畜産のまちで資源循環

トマト農場の担当者(左端)から話を聞く安江氏(左から2人目)ら

愛知・半田市

畜産の盛んな愛知県半田市は、バイオガス発電を手掛ける民間企業と連携し、牛のふん尿を原料にメタン発酵を行い、バイオガスを取り出して発電する一方、その際に発生する熱と二酸化炭素(CO2)で育てるミニトマト農場を運営している。一連の試みは2023年度、経済産業省などから賞を受けた。公明党の安江伸夫参院議員と党市議団がこのほど、トマト農場を視察した。

■牛のふん尿からガス生成(発電)
■ハウスに排熱とCO2活用(ミニトマト)

畜産の盛んな愛知県半田市は、バイオガス発電を手掛ける民間企業と連携し、牛のふん尿を原料にメタン発酵を行い、バイオガスを取り出して発電する一方、その際に発生する熱と二酸化炭素(CO2)で育てるミニトマト農場を運営している。一連の試みは2023年度、経済産業省などから賞を受けた。公明党の安江伸夫参院議員と党市議団がこのほど、トマト農場を視察した。

半田市で飼育されている牛は約1万頭で、市の農業生産額の85%を畜産が占める。バイオガス発電事業者の「株式会社ビオクラシックス半田」は2021年から牛のふん尿をバイオマス資源として活用。微生物によるメタン発酵でメタンガスを生成し、それを燃焼させて発電する。同社によると1日最大100トンのふん尿を処理し、1日約1500世帯分の電力を発電できる。電力は施設で利用するほか、一部を電力事業者に売却している。

発電施設の横には、同社の関連会社で、農作物を生産・加工・販売している「株式会社にじまち」のミニトマト農場がある。ビニールハウスで、年間を通してミニトマトを収穫できる。ハウス栽培は室内の温度を保つ必要があり、一般的に秋冬は石油や天然ガスなどの化石燃料を使って室温を高める。この農場では、発電の際に出る熱やCO2をハウス内に取り入れて室温を上げるので、化石燃料による環境負荷を低減できる。

「にじまち」の農場担当者は「昨年4月に稼働を開始し、目標の年間200トンを収穫できている」と話す。産品は「HANDAミラトマト」として県内を中心に全国各地へ出荷している。

半田市は16年7月、「ビオクラシックス半田」と一連の事業計画を策定。同年10月、計画が政府のバイオマス産業都市構想に認定された。同構想は食品廃棄物などの有機資源を活用して産業の振興に励む自治体に交付金を出す事業。同市はバイオガス発電と植物農場運営のほか、液肥の活用、畜産ふん尿の臭気低減に取り組んでいる。市は、事業全体の進捗状況を調査・評価した上で公開している。

「株式会社にじまち」がつくる「HANDAミラトマト」

■脱炭素社会へ先進的事業

これらの試みは、一般財団法人新エネルギー財団の23年度「新エネ大賞」地域共生部門・資源エネルギー庁長官賞、経済産業省の23年度「地域共生型再生可能エネルギー事業顕彰」に選ばれた。

公明党の山本半治市議(当時)は13年3月の定例会で、バイオマスエネルギーを活用する他県の事例を紹介し「国の補助制度を活用してはどうか」と提案。14年3月定例会でも「家畜のふん尿を活用する循環型施設ができれば、環境に優しいまちになる」とバイオマス資源の活用を訴えた。

視察を終えた安江氏は「脱炭素社会の実現に向けた先進的な取り組みだ。事業を応援したい」と語った畜産のまちで資源循環/愛知・半田市

公明党ニュース:https://www.komei.or.jp/komeinews/p345353/

 

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