安江氏、効果検証に抗 体検査を/改正案が参院審議入り
新型コロナウイルスワクチンの希望者全員への無料接種に向けて、接種の実施主体を市町村とした上で、費用は国が負担することなどを盛り込んだ予防接種法・検疫法改正案が20日、参院本会議で審議入りした。
質問に立った公明党の安江伸夫氏は、接種順位について「広く人々の理解と納得が得られるものに」と強調。接種順位決定に際しての考え方を国民に発信するよう求めた。菅義偉首相は「介護従事者や妊産婦などを含め検討を進める」と述べ、「考え方を分かりやすく発信するなど国民の理解を得るために努力する」と答えた。
安江氏は、開発中のワクチンの有効性を検討するに当たり、どのくらいの抗体価があれば感染を予防できるかを検証するには「質の高い(抗体の量を調べる)定量抗体検査が有用だ」と主張した。田村憲久厚生労働相は「開発者から相談があった場合には対応する」と答弁した。
また安江氏は、全国的に新規感染者が増加している傾向を受け「不安に寄り添った総合的対策が急務だ」と力説。各自治体の医療提供体制などの現状を把握し、支援するよう訴えた。
参院は同日の本会議で、卵子提供などによる生殖補助医療で生まれた子の親子関係を定める民法特例法案を与野党の賛成多数で可決。「気候非常事態宣言決議」を全会一致で可決した。